カテゴリ: 将棋用語

今回は駒の動きについての将棋用語をまとめた。
それぞれの駒の動き方を表す動詞が将棋用語となる。

跳ねる(はねる)
桂馬が動くこと。
・桂を跳ねる
・桂が跳ねる
・相手に桂を跳ねさせる

跳ぶ(とぶ)
桂馬が動くこと。
・桂を跳ぶ
・桂が跳ぶ
・桂の高跳び歩の餌食

※「高とび」とはいうが「高はね」とは言わない。理由は不明。語感の問題かな。
※「跳ねさせる」というが「とばせる」と言わない。理由は不明。おそらく可能の「とばすことができる」と混同するため。あと語感。「高」に対して最後がイ段で終わるのがよい。「たかはに」なら言いやすいかも。

走る(はしる)
香車が相手の駒をとって2マス以上動くこと。
飛車が相手の駒をとって2マス以上前に動くこと。
・香車が走って歩を手に入れた。
・この歩をとると飛車に走られる。
・香車を走って合駒されてとってとられてこう…こう…こうこうこうこう

突く(つく)
歩を動かすこと。
これの主語は人間。
歩が動いているのではなく人間が歩を動かしている。
駒の動きとはちょっと外れているかも。
わりと使うのに予測変換で出ないのがうっとうしい。辞書登録した。
派生して、「突き出す」も言う。「突く」と「突き出す」は微妙に印象が異なる。
・2筋の歩を突く
・連続して歩の突き捨ての手筋をくりだす

伸ばす(のばす)
歩を動かすこと。
突くと違い、駒とぶつからないときにこの言葉を使う。
植物が成長しているみたい(主観)
・4筋の歩を伸ばす

伸びる(のびる)
歩が前に出ている状態のこと。
動きの言葉ではない。
歩を伸ばした状態なので伸びるも書いた。
歩が伸びすぎていると良くないと言われる。
・先手の歩が伸びている。

だいたいこんな感じ。
角金銀玉は用語思いつかない。「逃げる」はどうか。用語というほどでもないか。
ということでおわり

将棋という将棋用語がある。
将棋という言葉の意味について紹介。

①ゲーム
将棋とは、2人で行うボードゲームである。
ベースはこれ。
一般に知られている意味。
(例文)
・将棋部で将棋をする
・僕達の魔力を奪って再生か…フッ…まるで将棋だな

②試合展開
将棋とは、①の意味の将棋を試合とみなしたとき、その戦況や試合展開を表す言葉である。
これは業界用語。
初めて聞くときは違和感あるかも。①を使って(知っている前提で)この②の意味を理解しなければならないのが違和感の原因か。
(例文)
・大駒総交換の激しい将棋になりましたね。
・後手はじっくりとした将棋を目指します。

③戦型の種類
将棋とは、戦型の種類を意味する言葉である。
これも業界用語。広く定義して②と同じ意味か②も③も含む意味の言葉と考えてもいいかもしれない。
(例文)
・角換わりの将棋となりましたね。
・角交換振り飛車の将棋は藤井九段が流行らせた。

④[人名]+〜
業界用語で、その人が作る世界について使う言葉。
意味を言葉で説明するのが難しいが、あえて言葉で言うなら「の世界」「ワールド」「が作り出す作品」らへん。
・受けに定評のある木村将棋
・AI将棋といわれる藤井将棋

さらに例を見てみよう
1.難しい将棋になりましたね→②
2.将棋は難しいなあ→①
3.3分将棋は将棋じゃない
3について、2回出てきた将棋の意味をどちらも①でとらえるのはおかしい。
ということで3に正当性を持たせるための将棋の意味を考える。
1度目の将棋をゲームの意味、2度目の将棋を知的ゲームの意味、と俗っぽく解釈することができる:

3’.3分将棋というゲームは知的ゲームではない

この例から、将棋を知的ゲームと解釈することもあり、4番目の意味として捉えてよいことがわかった。

まとめ
言葉を正しく使い分けよう。将棋(①)を知らない人に対して業界用語を使って困惑させるのはやめよう。

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